「マネジメント通信」管理職を育てる

今回の投稿は「管理職を育てる方法」について。新入社員を育てるより難しいのが管理職の育成です。その理由は、管理職に求められるスキルの多様化や研修コストの問題。また管理職に抜擢される人は、仕事に対する自信もあるため自分の考え方を基準に部下の教育やマネジメントをする傾向にあることなどのパーソナリティの課題が挙げられます。

■会社の悩みの種は管理職の育成

新卒社員を育成して、一人前の仕事ができる人材にするための育成も苦労が伴いますが、それ以上に頭を悩ませるのが、いかに会社に貢献する管理職を育てるかです。
むしろ人材育成の難しさにおいては、新人よりも管理職を育てる方が圧倒的に難しいといわれているくらいで、それにはいくつかの理由があります。

■管理職を育てるのが難しい一番の要因

管理職育成が新人を仕事ができる人材にするよりも難しい要因としては、3つばかり挙げられます。
その中でももっとも困難なのは、管理職に求められる能力が非常に高く、スキルを身に着けるためのセミナーでの勉強が非常に難しいことです。
セミナーに参加して勉強をしつつ、日々の仕事もこなしていかなければならないため、管理職に必要な能力を身に付けるのが大変な上に、時間もかかるのが一番の悩みの種となっています。

■新しい能力を身に着ける必要性が生じること

これまで担当していた仕事で圧倒的なパフォーマンスを発揮し、会社に認められて管理職に抜擢されるという流れが一般的ですが、管理職になったことによってこれまで必要なかった能力を身に着ける必要性が生まれてきます。
それが、いわゆるマネジメント能力です。
管理職になっても、仕事をするにあたっては優秀なパフォーマンスを発揮し続けることが求められる上に、今度は管理職として部下を束ねていくマネジメント能力を新たに身に付ける必要性が生じることから、自分の仕事だけに専念するわけにはいかず、なかなか管理職として一人前になってくれないというのが、管理職を育てる難しさとなってきます。

■管理職を育てることにはコストがかかるという会社側の理由も

新人研修はまとめてみんな同じレベルの研修を受けさせることができますので、会社が新人社員のために行う研修費はそれほどコストがかかるというわけではありません。
それにひきかえ管理職を育てるための研修となると、仕事をするにあたっての能力はしっかりと持っている人たちばかりですので、さらなる能力を持った管理職になってもらうための研修はより高度な内容が求められ、コストが高く付くのが実情です。
会社の業績や規模によっては、新たな管理職となる人員をすべて育てるための研修費用が出せないこともあるかもしれません。
そうなると、管理職候補の中でも、より成長してほしい人は誰かという優先順位を付けざるを得なくなります。
管理職を育てるのが難しいのは、コストの高い研修を全管理職候補に行えないという、会社の経営状況も影響してくることです。

■管理職育成を放置する危険性

管理職候補になる人は、少なからず自分の仕事に対して譲れないポリシーを持っていますので、自分の考え方を基準にマネジメント能力を身に着けようとするケースも少なくありません。
さらに、昨今は管理職が考えるべき要素として重要な経営における環境の変化が著しく、加えて目まぐるしく変化することから、仕事をこなしつつ、必要とされるマネジメント能力を習得することの困難さに拍車をかけていることも理由となっています。

しかし、難しいことや時間やコストがかかるからという理由で管理職に対して適性な教育を施さなければ、パワハラやセクハラ、部門内での人間関係の悪化など思わぬ問題が発生する可能性もあります。昨今の研修ニーズに、初級管理者、中級管理者向け研修が増加している背景には、メンタルヘルスやハラスメント対策の必要性の増加がうかがえます。